奇跡小話
ドロシー(サウルの持つ杖をまじまじと眺めて)
「あたしも、神父さまみたいに聖女さまの奇跡が起こせたらな」
サウル
「ドロシー?」
ドロシー
「自分にできることって何だろうって、いろいろ考えてみたんですけど。(弓幹を握って)もし杖が使えたらなあ、って、やっぱり時々思っちゃいます」
サウル
「そうですねえ」
サウル、小さく笑う。
サウル
「でも、杖を使っても身体の傷しか癒せないのは私らしいし、杖なしでもっと多くのものを癒せるのはあなたらしいと思いますけどね」
ドロシー、不思議そうに横に立つサウルをながめる。
|