今日はクリスマス。 紐育の夜は溢れんばかりの光に包まれ、寒さに赤く染まった耳を聖歌が静かにかすめていく。 街中が、冷たく、静謐で、しかし穏やかな空気に包まれている。 今年の星組のクリスマス公演も、大好評のうちに幕を閉じた。 大道具を片付ける手を休め、指先に息を吹きかけながら、ふとぼくは思い出した。 何か、大切なことを忘れていないだろうか。 ……昴さんにクリスマスプレゼントを買っていない!
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